取材してもらって気づくこと
昨晩取材をしてもらった。記事に関しては後日掲載の際に報告するとして、その取材中、女性記者さんと話した内容が面白かった。
田中さんは何でそんなに明るいのですか?私からは、無理に明るくしている風でもなく、ナチュラルに病気と向き合っても明るくいるような印象があるんですけど。
と聞かれた。私は、余命宣告を受けてから一度も悲しい気持ちになっていないわけではない。
一週間くらいは突然泣けてきたり、悲しさからどうやって抜け出せばよいのかわからなかった。
でも、ある時ふと”私はなにがそんなに悲しいのかな”と思い立った。昔コーチングを習ったときに教えてもらった用語で言うと『インナーチャイルド』と話し合ってみようと思った。
私の中のほんとうの私は、これからの人生や生活への不安や戸惑いが涙になって出てきている感じだったけど、思ったほど病気や死に関して恐怖心を持っているわけではなかった。
私の中のほんとうの私は、今自分の与えられたカラダや環境で、楽しいと思えること、幸せと思えることを選んでいこう。そのために自分を隠したり、カッコつけたりするのもやめて、今自分が感じるそのままを話し、SNSでも発信できたほうが気持ちいい気がすると思った。
最初はそれらはとても難しくて、つい元気なふりをしたり、ついカッコよい言葉を選んだりしてしまって、ほんとうの自分を伝えることがこんなに難しいのかと驚いた。
それと同時に私の周囲の人やSNSでつながった人の中には、なんだか病気のことについてどこまで触れていいのかと遠慮している雰囲気の人も多かった。(普通に考えたら当たり前かもしれないけれど)
私はそんなとき、自分から積極的に今のほんとうの自分のことを話すようにしてきた。
そんなこんなの私なりのトレーニングがあって、今私は誰にも明るく見えるし、病気のことを恐れずに今日生きているわたしを喜べているのですと話した。
そうすると、その女性記者は「なるほど。話のレベルが全然違うけれど、私も30代後半でまだ結婚してないんですけど、私はあんまり気にしてなくて、すごく自分の楽しさや幸せを求める流れの中で仕事をしたり、遊んだり、恋愛をしたりしていて、年齢という縛りの為に無理な結婚をしたくないというだけで、本来結婚したくないわけではないのだけれど、まわりの人と話すときに、はれ物に触るようにその話題を探りながら話されるので、私もどうすればよいのかわからなくなる時があります。率直に話題に挙げてもらえれば全然なんでも話せるんですけどねー」
と女子二人、ケラケラ笑いながら話す一幕があった。
私の中では、病気との向き合い方はまさにこんな感覚なのだ。
病気は不幸だけじゃない。病気と闘うこの日も生きているのだから。そして、死を迎えるその日まで、私も生きているのだから。生きて居られてラッキーなんだ。
そんなことを思ってまたほっこりうれしくなった。
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